ゲシュタルトセラピーとは

ゲシュタルトセラピーとは「今ここ」の気付き、感じを大切にするセラピーです。

 

ゲシュタルトとはドイツ語で「全体性の統合」を意味するもの。

個々の部分を認識するのではなく、全体を意味あるものとして統合して

認識することが大切なのです。

 

心と身体は1つのものなのです。

1つのものであるなら、行動やしぐさというような身体活動を見ることで、

その人の心の活動も理解できます。

ゲシュタルト・セラピーを確立させたのはフレデリック・S・パールズという

精神科医。彼はフロイトの元で精神分析を学び、その中で心理的な働きを

あたかも身体から隔離されたように扱うことに対して疑問を抱き、

ゲシュタルト心理学を学び、ゲシュタルトセラピーへと発展させていきました。

 

 

 

ゲシュタルトセラピーでは「今・ここ」を大切にします。

過去に起こり、未完となっている出来事を「今・ここ」で体験し、

そこから感じることを重視します。

ゲシュタルトセラピーの中では解釈や分析、説明、予測などの考えは

全て「空想」であると捉えます。

「今・ここ」で感じ、体験していることが「実際に存在するもの」なのです。

ですので、このセラピーの中では「空想」にとらわれそうになったら

「今・ここ」を感じていただき、今感じていることを話していただきます。

 

また、ゲシュタルトセラピーでは「私」と「私ではないもの」の区別を重視します。

日本語の会話では主語を省くことが多く、そのために気持ちをそがれてしまうことが多いものです。

例えば、

「そうすればいいのに。」

と言われるとどんな感じがしますか。

言葉では特に命令口調ではなく、言われている方に判断を委ねている感じがありますが、

この言葉の先頭には「私は」が入り、最後には「と思っている。」が入ります。

「私は そうすればいいのに と思っている。」

しっかりと表わすと「私があなたにそうして欲しいと思っている。」という文章になり、

その気持ちが良くわかりますよね。

「私」を表わさないことで、言っている人の責任を回避しようとする意図もあります。

「私」から発せられる言葉には自ら責任を持つことで自立を促したり、

自信へとつなげることも出来る力があるのです。

 

 

ルビンの壷

先ほど、ゲシュタルトとは「全体性の統合」であるとお話をしました。

また、「私」と「私ではないもの」の区別も大切であるというお話しもありましたね。

ここで有名な「ルビンの壷」という絵(に似せて私が描いたもの…)を見てください。

「ルビンの壷」のようなもの
「ルビンの壷」のようなもの

この「ルビンの壷」の絵が「全体」です。

まずは白い部分に集中してみて見ましょう。集中している部分は「図」になります。

白い部分を見ると「壷」に見えますよね。

(私のデッサン力のなさで見えないかもしれませんが…。マウスで頑張って描いてます)

今意識を向けられていない黒い部分は「地」になります。

 

今度は黒い部分に集中して見ましょう。黒い部分を「図」にします。

そうすると二人の人が向き合っているように見えます。よね。

白い部分は「地」になっています。

 

このように「図」と「地」があいまいになると錯覚を起こすことがあるのです。

心の中でもこのような錯覚が起ることがあり、混乱を生じます。

また、「図」ばかりにとらわれてしまい、その後ろにあるはずの「地」に気付かず、

問題解決を困難にしてしまうこともあるのです。

ゲシュタルトセラピーでは行動や仕草、不安などの「図」となっている部分を

感じてもらい、「地」に気付くためのワークを行ないます。

代表的なものは「エンプティチェア」と言われる「空椅子」を使った技法です。

向かい合った空椅子に「図」として感じている相手や症状がいるように

話しかけたり、感じたりすることで「地」をはっきりと感じていただきます。

 

「図」と「地」がはっきりと感じられてくると全体性が回復して行きますので、

物事を正しく判断したり、感じたりすることが出来るようになり、

問題解決へと導かれていくのです。

夢のワーク

エンプティチェアを使い、夢の解釈も行なえます。

夢に出てきた人、物、出来事などを「今・ここ」に感じていただき、

エンプティチェアに座らせ、感じていただきます。

 

大切なのは「今・ここ」に感じていただくこと。

「私は」という主語からはじめ、話していただきます。

「物」になるときも「私は○○です。」とその対象物になっていることを

感じていただきながら話をしていただきます。

夢全体を1つのものとして感じていただくとき、

その夢が伝えようとしていることが明らかになるのです。

 

夢は「潜在意識への王道」と呼ばれています。

たかが夢、されど夢。

本当の夢の意味を感じてみてはいかがでしょうか。

<最後に~>ゲシュタルトの祈り

「ゲシュタルトの祈り」とはゲシュタルトセラピーを確立したパールズが作った

ゲシュタルト療法の思想を盛り込んだ詩であり、ゲシュタルトセラピーのみならず、

心理カウンセリングを勉強している方は一度は目にしている、とても有名な詩です。

 

 

  「私は私のために生き、あなたはあなたのために生きる。

 

   私はあなたの期待に応えて行動するためにこの世に在るのではない。

 

   そしてあなたも、私の期待に応えて行動するためにこの世に在るのではない。

 

   もしも縁があって、私たちが出会えたのならそれは素晴らしいこと。

 

   出会えなくても、それもまた素晴らしいこと。」

 

 

まずは「私」と「私以外のもの」を区別すること。

その2つの境界線がしっかりと見えていれば、「私以外のもの」に取り込まれて

その期待や要望を鵜呑みにすることはありません。

そのような人間関係こそが望ましいものであり、境界を無くし、

相手のためだけに、まるで相手のように生きることは本当の幸せではないのです。

 

自分の人生を、自分の責任で、自分のために生きることが出来ていますか?

<おまけ>

ルビンの壺を絵描きさんに書いてもらいました!

さすが。壺(というよりもグラス?)に見えますねぇ。

すみません、絵心無くて…。

ルビンの壺 のようなもの2
ルビンの壺 のようなもの2

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